BCP(事業継続計画)策定において、在宅利用者の連絡(安否確認・状況確認)、避難呼びかけ等の活動に際して、名簿作成は必須になります。ただし、名簿はあっても、端的に所在地が判別できないことも多々あります。通所や訪問系の事業所では、利用者宅周辺の状況も確認する必要も生まれます。
こうした場合、名簿を地図上に落としておくことが有効になります。
ここで、名簿から地図を作成する、簡単な方法をお伝えします。 本来であれば、防災ハザードマップ上に落とせると良いのですが、今後、その方法も調べてご案内できればと思います。
(こんな地図ができます)
☆GoogleMapで作成する方法
🔲準備するもの
❶利用者名簿(エクセル或いはスプレッドシート)
・正確な名前と住所
・追加項目:地図上に表記したい項目(例えば、個別避難計画の有無、独居・家族同居、障害種別等)
❷GoogleMap(GoogleChrome)
以下は「画面を見ながら」でないと判らないので、添付のPDFにて確認してみてください。
手順
1,GoogleChromeで、GoogleMapを開く。(マイクロソフトエッジでは不可)
*Googleアカウントでログインする(Googleアカウントがなければ作成:無料)
2.Map左上の検索バー(🔍マークのあるところ)の「Ξ」をクリックするとサイドバーが開きます。
「保存済み」をクリックします。
3.オリジナルのMap作成画面に変わりますので、「マイマップ」をクリックします。
4.自分が所有のタグをクリックして、「+新しい地図を作成」をクリックします。
5.画面が切り替わり、「無題の地図」と表記されます。
「፧」をクリックして「作成したい地図名」にします。この場合、「災害時安否確認マップ」としました。
6.次に、「無題のレイヤー」の「፧」をクリックします。小ウインドウが開き、名称を入れて保存します。
7.次に「インポート」をクリックします。すると、下の画面が開きます。
コンパスではGoogleDriveを使用していますので、必要なデータはそこからインポートしますが、Driveを使っていない場合、アップロードを選び、使用するデータ(利用者名簿)を選び、挿入を押します。
8.次に、目印(地図上のマーク)に表記する項目を選択し、保存します。
9.すると、下のような画面になります。(地図上にマークがたくさん並んでいます)
小ウインドウでは、マークが配置できなかったもの(この場合169件)の修正を求めてきますので、「データ表示を開く」をクリックします。
10.表示できなかったものは、住所に誤りがある(番地がない、アパート名などまで記載されている等Googlemapが場所を特定できなかったもの)ので、修正します。
11.プレビューをクリックすると、以下のような画面に替わります。利用者がマークされました。
▢課題(考えておかないといけない事)
1.セキュリティ・個人情報の取り扱い
あくまで個人情報ですので、セキュリティは考えなくてはいけません。共有設定を確実に確認しましょう。
(1)マイマップを開いて、以下の画面にする。
(2)設定を選ぶ。
オープンにすることはやめてください。事業所内だけで利用するのであれば、『このリンクを知っている人のみで利用する』という設定をONにしておく。(コンパスは、コンパス共有ログインなので全員が見られるようになっています)
2.登録データの修正・追加
登録データを修正するには、2つの方法があります。
ひとつは、インポートしたデータ自体を修正して、再インポートしていく方法。随時変更は難しいので、随時、名簿を点検しておいて、定期的(年1回とか毎月とか)に再インポートしていく事が必要です。
もうひとつは、個別に修正していくこと。マイマップから入って、マークをクリックすると、データが表示されますので、✏マークをクリックすれば、表示されているデータは修正できます。(数が少なければこれでも大丈夫です。)
新規に追加する場合は、再インポートしか方法はありません。
(1)マイマップを開く
(2)「再インポートでマージ」を選択するとさらに窓が開く
(3)「再インポート」で「すべてのデータ」をインポート。
3.表示させる項目等について
例にしたMapを見ると、マークの色が違うものがあります。これは、表示機能を使っています。
インポートしたデータに工夫があり、例示のものは、「個別避難計画」の有無と安否確認・要不要を設定しました。これにより色分けして表示することができます。
4.災害ハザードマップへの登録不可の課題
GoogleMapへの登録は比較的容易ですが、これを災害ハザードマップとリンクさせることができれば最良です。現状、その機能はありません。(高度な技術を使うとできるのですが、素人には難しいようでした。)今後、リンクさせる方法を模索したいと思います。